戦略と戦術の違い
よくあるテーマですが、
仕事してると、たまにアレ?ってなることがあります。
「戦略 戦術 違い」ってググると、
二つを混同している表記が数多く見られます。
やはり区別しづらい関係なのでしょうか。
戦略と戦術の前に、よく聞く話では、企業における間違いについてです。
「本年度の我が社の戦略は、製品XXのシェアを市場ナンバーワンにすることです!」
今どきこんな企業は絶滅しているかもしれませんが、
目標と戦略を混同しています。
まず
戦略とは、目標を達成するための方針を示すこと
かと理解しております。
例えばサッカーの試合だと、
相手のチームに勝つために、どうすればよいのか?
「今日の試合は一点差で勝とう!」(目標)
そこで必要になるのが勝つための戦略です。
攻撃的な布陣で相手より点を取って勝つのか、守備的な布陣で守り切って勝つのか?
自分のチームの強みと相手チームの分析を行い、大きな方向性を導き出します。
仮に、守備的な方針を決定したときに、それをどのように実現するのか?
それが戦術かと思います。
試合中の各局面で、守備的戦略をどう実現するのか?
例えば中盤ではゾーンディフェンスを用いて、相手のパスコースを塞ぐ。
自陣内においては、厳しいマンツーマンディフェンスを行い、相手のドリブルを徹底的に防ぐ。
これが戦術かと。
サッカーつながりで、カテナチオって、戦略なの?戦術なの?
って考えてみます。
目標: 1 - 0 、または1点差で勝つ
戦略: 堅牢な守備で失点を防ぐ
戦術: 自陣内に多くの選手を布陣し、少ない攻撃陣でカウンターを行い点を取る。
戦術が奏効すれば、戦略が実現し、目標を達成することができるわけです。
まぁカテナチオもわかりづらいので、
会社の話に戻すと、ありそうなのが…
「今年は市場シェアナンバーワン取るぞ!」(目標)
「戦略としては、新患シェアを取りにいこうと思う。」(まだ目標)
「競合は、有効性のエビデンスが弱いので、KOLのメッセージを記事化して展開していこう!」(戦略と戦術が一体化)
新患シェア→KOLから有効性のメッセージ
良さそうな展開ですが、戦術が先行して、戦略を決めるプロセスが抜けてしまいました。
結果として、KOL活用ありきの戦術が実行されていきます。
仮に、
「競合は有効性のエビデンスが弱いので、有効性で訴求する戦略で行きましょう。」(戦略)
「大半の顧客は、非専門なのでKOLのメッセージが有効だと思います。」(戦術)
「一部の顧客には、文献データの提示が有効かもしれないですね。」(戦術)
「一部のリーチが困難な顧客には、ペイドメディアを活用した座談会の記事化が有効性だと思います。」(戦術)
こちらの方が、打ち手のバリエーションは広がりますし、途中経過を見て、戦術を変更することも可能です。