昨今、日本人の価値観やコミュニケーション方法が変化しており、不用意な発言や行動が、セクハラ、パワハラ、イジメだなど言われるようになりました。
これは世の中の変化として受け入れる必要もありますが、「言ってはいけないこと」「やってはいけないこと」は、誰が誰に対して言うか?やるか?という評価基準がありそうです。
むかしは、「偉い人(誰が)がそう言うのであれば仕方がない。」なんて感じだったかと思いますが、今は違います。
「誰が」「誰に」「いつ」「どこで」「どのように」言ったか? で評価されます。(「なぜ?」は無視されるから、本質的な話にはならない)
ただし、互いに信頼があれば、許されることも多いのは事実です。
信頼? 信用?
どっち?
信頼と信用の違いを確認してみました
信頼とは?
( 名 ) スルある人や物を高く評価して、すべて任せられるという気持ちをいだくこと。 「部下を-する」 「 -を裏切る」 「 -性」 「 -度が高い」 「 -が置けない」 〔類義の語に「信用」があるが、「信用」はうそや偽りがなく確かだと信じて疑わない意を表す。それに対して「信頼」は対象を高く評価し、任せられるという気持ちをいだく意を表す〕
信用とは?
( 名 ) スル① 人の言動や物事を間違いないとして、受け入れること。 「彼の言葉を-する」
② 間違いないとして受け入れられる、人や物事のもつ価値や評判。 「 -がある」 「 -を落とす」 「商売は-が第一だ」
③ 〔credit〕 給付と反対給付との間に時間的なずれのある取引を成立させる信頼。 → クレジット ・信頼(補説欄)
(コトバンクより)
信頼と信用の違い
信頼
- 人や物を評価してすべて任せられるという気持ちを抱くこと
信用
- 人の言動や行動を間違いないとして受け入れられること
- 間違いないとして受け入れられる、人や物事のもつ価値や評判
信頼と信用を使った表現を比較
- 彼の分析は信用できるよ
- 彼の分析結果は信用できるよ
- 彼の分析は信頼できるよ
- 彼は分析担当として信頼できるよ
2は1を具体化しています
3は少し違和感を感じます、比較的4はしっくりきます
- 彼のことを信頼してるから、プロジェクトリーダーになってもらおう
- 彼のことを信用しているから、プロジェクトリーダーになってもらおう
- 彼のマネジメントスキルを信用しているから、プロジェクトリーダーになってもらおう
3は2を具体化しています
信頼は人に対して、信用はその人の実績に対して、という例でした。
お金と信用と信頼
信用取引、Creditなど、信用が、お金関係に使われるケースがあります。
- 「彼を信用しているからお金を貸す」
- 「彼を信頼しているからお金を貸す」
1の信用は、「彼の返済能力や約束を守る実績を信用している」とも解釈できそうです。
2の信頼は、「彼は借金を踏み倒すような人間ではないから」とか「彼は幼馴染だから」というような意味が込められていそうです。
- 信用は、過去から現在までに具体的な実績/事実というかたちで、築きあげるもの
- 客観的評価が可能
- 信頼も、過去から現在までの経験に基づき、信頼する側の主観で信頼する側がつくった、対象者の評価、
- 主観的な評価
お金という観点だと、「信頼」だけにたよってしまうと失敗しそうな気がしますね。詐欺師は、信用を詐称し、嘘で欺いて信頼を得るのでしょうね。