東京都はコロナウイルスの感染者数の増加をうけ、「感染爆発の重大局面」として、今週末の不要不急な外出を自粛するよう要請しました。
下の記事によると、日本は(他国と同様に)感染者の全数把握は目指していないわけだが、検査の方針に一貫性が無いとの指摘があり、特に東京においては検査数が不十分であり、クラスターを検知することも難しい状況であろうとのことです。
新年度、新学期を迎えるにあたり、私たちはどのように生活すべきか、どのように注意すべきかを考えてみます。
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国内の感染者数
3月28日時点、国内のコロナウイルス感染者数は約1,600人です。
(厚労省)新型コロナウイルス陽性者数(チャーター便帰国者を除く)とPCR検査 実施人数(都道府県別)【1/15~3/28】
ここ連日、国内の感染者数、特に東京、首都圏の感染者数は増加しています。
また、上記厚労省データに基づくと、PCR検査数は約26,400件です。
ちなみに韓国で検査を受けた方は、約394,100人いるとのことで、日本の約15倍の検査を実施しています。(患者数は約9,500人)
(無意味な比較かもしれませんが)仮に韓国と同様な感染率だとすると、日本の感染者数は20,000人以上いても不思議ではありません。
国内の感染者が公表値よりも大幅に多い場合、その多くは東京を中心とした都市部に集中していることが考えられます。
感染リスク これまでと今後の違い
下記の通り、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」という3つの条件が同時に重なる場所がハイリスクと定義されています。
集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件が同時に重なる場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられる。
(厚労省)新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針
令和2年 3 月 28 日 新型コロナウイルス感染症対策本部決定
これまで、ライブハウスやスポーツジム等が、上記3条件に該当すると言われてきましたが、そもそもその場所に感染者が1人も居なければ、いくらハイリスクな環境と言われていてもリスクはゼロです。
仮に国内に感染者が1,000人程度だとしたら、約100,000人に1人位しか感染者は居ませんし、特定のクラスター(地域)に感染者が集中していることを考えると、私たちの周り、私たちの行動範囲にコロナウイルスの感染者は1人もいないかもしれません。
しかし、その感染者数が10,000人、100,000人に増えてくると今度は1,000人に1人が感染者であり、特に都市部においては数百人に1人いる状態が想定されます。
数百人に1人となると、満員電車のどこかに1人、会社に1人、学校に1人、ショッピングセンターに1人、どこにいっても常に感染者がいる状況となりそうです。
その1人と濃厚接触をした数人が感染して、さらにその数人から感染が拡がる状況が想定されます。
「ハイリスク環境」においては、濃厚接触による感染確率が高く、さほどリスクが無い環境においても、感染者が存在している可能性が高いので、運が悪ければ感染することになると思われます。
ポイントは以下2点です。
- ハイリスク環境における「感染確率が高い」状況に変わってきている
- さほどリスクが無い環境においても、感染する可能性がある
一点目に関しては、リスクが顕在化する可能性が高い状態であり、まさに"感染拡大の重要局面"という表現が適当です。
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日本人の行動と東京都の要請
3月2日から全国の小中高に対して、一斉休校の要請が出て、約1カ月が過ぎようとしていたわけですが、「自粛疲れ」、「コロナ慣れ」と言われたように、国民は花見に繰り出したり、大規模イベントが開催されるようになった中、東京都の感染者が増加しはじめました。
そこで冒頭に挙げました、「感染爆発の重大局面」を迎えたわけです。
仮に国内の感染者数、特に東京、首都圏の感染者が増加していたとすると、この週末の外出自粛は一定の効果を示したと思われます。
しかし月曜日から、都市部の会社へ通勤する会社員や会社内、4月からは学校が再開する可能性があるので通学する学生や学校における感染が増加する可能性が考えられます。
まとめ
感染者が増加しているこの局面、ハイリスク環境は正に「感染確率が高い」と考えられるため、3つの条件が重なる場所には行かないことが強く推奨されます。
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